いつものまちだに会いにいく その3 「原町田大通りのしだれ桜」

開催:2018年3月24日(土)

少し前のこと。
原町田大通りのしだれ桜が咲き始めてると伝え聞いて、
もう春なんだなと思っていたら、その2、3日後には満開との知らせ。
休日の街散歩の途中に見てこようと、駅前へ出かけた。

大通りをまっすぐ進むと浄運寺の境内からまだつぼみのままの桜が高く空に伸びている。
こちらが満開になるのはもう少し先かな。
そのまま通り沿いに進んで、突き当たりの丁字路の少し手前に、しだれ桜。
満開の重さに木の枝が曲線を描いて、青い空から降ってくるみたいに咲いている。

長く伸びた枝の先の花もつぼみも間近に眺めることができる。
目の前の枝から一歩内側に入って空を見上げると、午後の陽射しが桜をこえて優しく注いでくる。
風に流されるままに揺れている優雅な姿に見惚れてしまう。

桜の下には小さな丸いイスが3つ並んでいるので、座ってゆっくり過ごすことができる。
散歩の途中に見るだけのつもりがすっかりお花見気分になってしまった。
写真を撮るために立ち止まるひと、ベビーカーのお子さんに見てごらんと話しかけるお父さん、
わぁすごいねと友達と話しながら通りすぎるひと。
街角に突然のように現れて、冬の気分を忘れさせてくれるのが、なんだか不思議。
それが春ってことなんだけど。

この日の街散歩は、金森から高ヶ坂へと歩いて、途中道に迷いながら(地元で道に迷う楽しさ!)、
芹が谷公園にも行こうか、でもそろそろ日も沈む時間だな…と駅の方へ戻ってきた。
たくさん歩いて、初めて話す方とも、久しぶりにご挨拶する方ともお会いできたけど、
なんだか物足りなくてまた大通りのしだれ桜の下まで戻ってきた。

オレンジ色に変わり始めた空を背景に、長く下がる桜の枝がシルエットになっている。
夕方になるとまだ少し冷えるね。
今年はどれだけの町田の桜に会いに行けるかな。

<文・写真:北村友宏>